イランは先週末のイスラエルに対する直接攻撃で多くの兵器を使用した。米軍高官によれば、イランはイスラエルに向けて100発以上の弾道ミサイル、30発以上の巡航ミサイル、150機以上の攻撃用ドローンを発射した。

元米中央軍司令部長のマッケンジーによれば、イランはイスラエルを攻撃するのに十分な射程を持つ特殊なミサイルを保管庫から持ち出し、地域戦争に備えた兵器庫のかなりの部分を消耗してしまったという。「イスラエルを攻撃するための弾道ミサイルの大部分は使い果たした」

 

しかし、イランが自国の火力でイスラエルに対抗するためのより重要な課題は、ミサイル発射装置の不足である。マッケンジーによれば、イランはこの種の攻撃を行うためのミサイル発射装置を300基ほどしか保有しておらず、この地域で大規模な攻撃を行うには大きなボトルネックになるという。

反面イランは、ハイテクを駆使したロシア製の防空システムによって、イスラエルの攻撃を阻止する能力を十分に持っている。チャタムハウスのサーブ研究員は、「イランは、イスラエルの第5世代戦闘機には太刀打ちできない」と言う。「しかし、彼らの防空システムはただ事ではない」

今のところは両陣営とも、最悪のシナリオを恐れて手をこまねいているようだ。「500人のイスラエル人を殺し、F-35を爆破し、シナゴーグを攻撃したら、イランはどんな目に遭わされるだろうか」と、マッケンジーは言う。「私には、イスラエルの反応は考えなくてもわかる。イランも先週末の攻撃前、同じことを考えたのだろう」

(翻訳:ガリレオ他)

Foreign Policy logo From Foreign Policy Magazine

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます