ただ、フランス外交筋は西側がウクライナに対して武器提供やその他の支援を宣言するだけの現在の方針を続ければ、ロシアのプーチン大統領に西側は弱いとの印象を与えかねないと主張。現実問題として、全欧州がロシアの勝利を目の当たりにする大きなリスクを背負おうとしている、と警告した。

東欧諸国などからは、西側はプーチン氏が予測しにくいような最後の一線を設けるべきだという考え自体には賛成する声も聞かれる。

 

ある東欧の外交官は「(マクロン氏の)発言は有意義だったと強く思う。一般の人々に対して事態が切迫していることや、何が重要かも示してくれた」と述べた。

<あらゆる選択肢>

オランダ国防軍制服組トップのオンノ・エイヘルセイム参謀総長は、マクロン氏が望んだのはプーチン氏にどんな選択肢もあるのだというはっきりとしたメッセージを送ることだったのだろうとの見方を示した。

チェコの武器工場を視察中、ロイターに「全ての選択肢をテーブルに載せる必要がある。地上部隊派遣は究極の選択肢で、NATO諸国はまだ、積極的に受け入れると思わない。しかし、何が起こるかは誰にも分からない」と説明した。

マクロン氏は今回の会合で、チェコがウクライナのために国外から砲弾を購入する資金にEU予算を充当する案について、フランスが反対姿勢を取り下げる意向も示唆した。

一部の欧州諸国の高官は、西側の派兵よりもこちらの方がずっと優先度が高いと評価している。

ドイツのハーベック副首相は「フランスがウクライナ支援強化の方法を考えていることは喜ばしい。だが、私が提案できるとすれば、武器をもっと多く送るということになる」と語った。

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[ロイター]
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