親族は結局、近所のクリニックに転院の紹介状を書いてもらって、大学病院へ。診察の結果、幸い症状はそれほど深刻ではなくて、終わり良ければ全て良し。

それでも、少々、後味が悪い。セカンドオピニオン制度とは「第2の意見」を受け、その上で主治医と相談し、ベストな治療法を決めていくためにある。今回は結局、近所のクリニックが患者を1人失った。そして転院を特に望んでいなかった患者が1人、転院をした。これではウィン-ウィンではなく、ルーズ-ルーズではないか。

「壊れていないものを直すな」と言う。日本の医療保険制度は立派に機能しているので、これに当てはまる。例えばアメリカを、くれぐれもまねしないでほしい。セカンドオピニオンが患者の権利として定着していたとしても、医療保険を持たないためにファーストオピニオンすら受けにくい人が約3000万人もいる国だから。

とはいえ日本のセカンドオピニオン制度も完璧ではない。必要とする人が本当に使えるように、ちょっと直してもらいたい。

NW_Tony_Laszlo.jpgトニー・ラズロ

TONY LÁSZLÓ

1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。
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