ところが、サッカーでは逆にロングシュートが減った。得点になりにくいことが分かったためだ。

「データ分析担当者が『どうしてそんなに遠くから打つんだ? ゴールになる確率はたった2%だぞ!』と言い始めたからだ」と、MLS(米メジャーリーグ・サッカー)所属チームのあるデータ担当者は科学誌ネイチャーに語っている(サッカーでもペナルティーエリア外から打ったシュートが決まったら、ボーナスポイントを加味して1.5点を与えるべきだろう)。

だがサッカーにおけるデータ収集の主な目的は、「この選手は試合中にどれだけ走っているか」というシンプルな問いに答えることだ。

GPSベストで集めた走行距離などのデータは、練習の進め方を考え、けがを予防するのに役立つ。しかし、試合中に選手がどれだけ熱くなっているかを測るのにも役立っている。

例えばW杯アメリカ代表のミッドフィルダー、ブレンデン・アーロンソンは、敵に回すと実に厄介な選手に見えた。どんなボールでも追いかけるし、休む間もなく相手選手にプレスをかけ続ける。

アーロンソンの熱いプレーの証拠は、しっかりデータに刻まれている。

イングランド・プレミアリーグのリーズに所属する彼は、10月30日の強豪リバプールとの試合で13.2キロの走行距離を記録し、2-1の勝利に貢献した。この数字は、今季のプレミアリーグの最長記録だ。

GPSベストについては、発売元のカタパルト・スポーツのサイトを見ると、より理解が深まるだろう。例えば、こんなQ&Aがある。

Q:GPSベストはプロ選手だけでなく、次の段階への成長を目指すアマチュア選手にも役立ちますか?

A:もちろん、必ず役立つことでしょう。

アマチュアの男子サッカー選手もこぞって「スポーツブラ」を着ける日が、そこまで来ているのかもしれない。

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女子選手がユニフォームを脱いでしまうことも