ヘルソンはウラジーミル・プーチン大統領が始めたウクライナ侵攻において、ロシア軍が唯一、占領できた州都だった。それを手放すことはプーチンにとって政治的な打撃ではあるが、軍事的な視点から見れば賢明な選択であり、その実行もうまくいったとカンシアンは言う。「その証拠に、捕虜になったロシア兵も失われた装備もほとんどなかった」

「しかも今回の『成功』は、橋や船が絶え間なく攻撃を受ける中で大きな川を渡らなければならないという、きわめて困難な軍事的状況下で成された」

実際、ウクライナはヘルソンからロシア軍を追い出すとしてミサイル攻撃などを加える映像を公開したが、撤退時に失われたロシア軍の兵力はごくわずかだったようだ。11月11日におけるロシア側の死傷者は合計710人とされるが、その多くはヘルソンではなく、東部バフムート市での激しい戦闘によるものだった。