この「答えの最初のひと言」は、新聞記事の大見出しのようなものと考えればよい。

「五輪開幕」「首脳会談成功」「ロケット打ち上げ延期」など、新聞記事は必ず内容がひと目でわかるキャッチーなフレーズではじまる。この大見出しがあるから、読者はできごとを予測しながら記事を読んでいけるのだ。

次にポイントを絞って簡潔にまとめる

そして、このフレーズの後に、自分なりにポイントを絞った答えをコンパクトにつなげる。これが、新聞記事のリードに当たる。大見出しの後、本文に入る前に数行にまとめられている文章があるだろう。いわゆる要約だ。つまり、

「答えの最初のひと言」

=「話の方向性を示す」+「ポイントを絞ってコンパクトにまとめる」

相手に話の枠をまず見せてあげるのが、頭のいい答え方の基本といえよう。

質問 「A社のパーティはどうだった?」

答え×「盛り上がりました⁉」

答え○「盛況でした。著名なゲストのトークコーナーもあり、例のM&Aの裏話も聞けました」

この例の答えは約5秒。報告の際の目安と覚えておくとよい。

主観だけでは幼稚。かといって、いきなり詳細な報告をはじめると、何の話をされているのか見当がつかず相手は戸惑う。こうした工夫を心掛けていると、小学生レベルの感想から抜け出すことができる。

会話の上級者は最初の一言で相手を引き込む

さらに、上級編もある。問いに対しあえてマイナスで切り込んで相手をハッとさせ、プラスの情報で盛り返す、意表を突く「答えの最初のひと言」だ。

質問 「出張はどうだった?」

答え×「北海道は寒かったです」

答え○「目を疑いましたよ! 地元新聞の広告が効いて、売れ筋商品の在庫がなんとギリギリでした!」

聞いたほうは、まず「一体どういうことだ?」と俄然興味を引かれる。そこで、マイナスからプラスに転じさせることで、相手をこちらのペースに引き込むことができる。

答え方で得している人は、このようなことを日常的に行っているのだ。だから答えるたびに得をする。答えるということは、本来得する行為なのだ。

▼報告の「答えの最初のひと言」は5秒が目安。
▼大人言葉の最初のひと言→「盛況でした」「盤石でした」など。
▼上級編の意表を突く最初のひと言→「ひどいものでしたよ」「史上最悪でしたよ!」「後悔してます」「ありえないことが起こってしまいました」など。

相手が聞きたい答えからズレまくる人も......

ビジネスシーンにおける報告や連絡の場合、「答えの最初のひと言」にどのような情報を入れ込むかが大きな差となって表れる。

自分が見聞きしたたくさんの情報のなかから、どこにポイントを絞るか。そこを間違うと、相手から「一体、何を報告しているのだ?」と思われ、マイナス評価を招く結果となってしまうわけだ。

プレゼンの質疑応答も怖くなくなる