一方、米食品医薬品局(FDA)は8月23日、ファイザー製ワクチンを正式承認した。これは、新型コロナウイルスワクチンがアメリカの保健当局から正式承認を得た初の事例となった。これまでこのワクチンは、緊急使用許可を根拠とした使用のみが認められていた。これに続き、モデルナ製ワクチンも正式承認を得られる見込みだ。

FDAのジャネット・ウッドコック長官代行は、ファイザー製ワクチンの正式承認により、一般の人々も「このワクチンが、FDAが求める安全性、効果、製造品質に関する高い基準を満たしていると確信が持てる」と、承認の意義を強調した。

だが、裕福な先進国でブースター接種の実施計画が進む中で、世界保健機関(WHO)の事務局長は23日、3回目接種用のワクチンの供給を2カ月先送りするようにと呼びかけた。その目的は、貧しい国々が直面するワクチンの不平等を緩和する点にある。

WHOのテドロス事務局長は、貧しい国々が多くの国民に1回目の接種を実施することさえできない状況にある一方で、裕福な国々が3回目の接種に向けた準備に動いていることに「非常に失望した」と述べた。

アメリカ、イスラエル、ハンガリーのほか、ヨーロッパ、アジア、中東の一部の国では、ブースター接種の準備を進めているか、すでに接種を実施している。

(翻訳:ガリレオ)

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