また2017年には、米農務省が「巨大な金魚、タホ湖の巨大な問題に」との見出しで、タホ湖に生息する巨大な金魚などの外来種が、生態系を壊している問題を伝えていた。

米国のみならず、オーストラリアカナダでもこれまで、巨大化したり増えたりした金魚の問題が話題になっており、当局は住民に対して、金魚を川や湖などに放さないよう訴えてきた。

金魚のイメージと実態のギャップが原因

中でも、巨大金魚が川の全域に住み着いてしまったというオーストラリアのバッセ川は、「世界最速の金魚の増殖率」と言われるほどだ。2016年にバッセ川の問題を報じていた米ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、もともとは20年ほど前、不要となったペットの金魚わずか数匹を小川に流した人がいたことが原因とみられている。その金魚が大きくなり、川を下り、増殖し続けたのだ。

同川を調査したマードック大学のスティーブン・ビーティ―博士は当時NYTに対し、金魚被害の原因は、人々が金魚に持つ「小さくてかわいい」というイメージと、実際の生態にギャップがあるからだと説明していた。

金魚被害の問題が取り上げられるたびに、金魚が在来種の卵や魚を食べてしまう点や、水底の堆積物をかき乱して水を汚染させること、金魚のフンが藻の繁殖を促し透明度の高い水を緑にしてしまうこと、菌やウイルスをもたらすことなど、生態系への悪影響が指摘されている。金魚を自然環境に放すと「害魚」になる、と表現する報道も少なくない。しかし状況は一向に改善していないようだ。

今回のケラー湖での調査を受けてバーンズビル市は、飼えなくなった金魚は湖や池に放さずに、友達や近所の人にあげるなどするよう訴えている。また米・魚類野生生物局は、金魚をペットショップや学校などに寄付する方法もあると提案している。

動画:増殖・巨大化して生態系を乱す金魚