本来、「報告」と「連絡」は過去から現在までにすでに起きたことについての話ですから、ITツールを用いて自動化し、効率的にデータ化できるはずです。データは「見ればわかる」もの。それをわざわざ時間を使って、人を集めて報告させることにまったく意味はありません。連絡はいまならチャットで十分で、電話する必要すらありません。

また、出席者は会議のために移動しなければなりません。コロナ以降だいぶ考え方に変化が現れているようですが、ビジネスにおいて移動時間はなにも生み出さない時間ですから、これもまたムダです。

つまり、会議という立派な名目で、報告というムダなことをさせ、さらに移動という時間のムダまで発生させている。おそらくは、「目上の人に直接会わずに報告や連絡をするのは失礼だ」という意識が広く強く共有されているため、利益を度外視してまでムダな時間を費やしてしまうのでしょう。

一方、「相談」は未来の話をすること。僕はこの部分は対面で話す価値があると考えています。つまり、「未来のことを最大化」するために働くというわけです。「報連相」でいう「相」の部分だけがゼロを1にする、生産のための時間になっていくのです。

これからどうするか、次の一手はどうするかという未来の話は、生産的で楽しいものです。楽しい仕事だけが残るわけで、楽しい仕事なら誰もが高いモチベーションで臨んでくれるにちがいありません。誰だって、夢やビジョンを語るのは楽しいのです。

「時間はなんのためにあるか」と考えるとき、未来をよくするために使うところにまで思考を持っていかなければなりません。結果を出せるビジネスパーソンに共通しているのは、「未来志向」を持っていることだと僕は思います。

そこで、今日からあなたの働き方を変えるために必要なのは、高額なツールを買うことでもコンサルタントに頼ることでもなく、こんなマインドセットを持つこと。過去のことに時間を使わないためには、どうすればいいだろうか。過去に学ぶ必要はありますが、過去の出来事そのものが変わることはありません。過去に起きたことに一生懸命に時間を使うのは、とてつもなくムダなことなのです。

[ムダな仕事3]毎日、会社に行く

みんながいる会社に行きさえすれば、自動的に部署やチームに組み込まれて、そこで与えられた仕事に取り組むことができる。これまでは多くの人が、そんなふうに思い込んでいました。しかし、仕事とは本来、なんらかの価値を創造することのはずです。

仕事の本質を理解せずに、ただ会社に行って与えられた作業をこなすことを仕事だと勘違いしていた人たちは、コロナ禍で「出勤」できない状態を強いられたとき、「いままで自分はなにもしていなかった」と身をもって体験したのではないかと思うのです。本当は仕事ができていなかった人が、あぶり出されてしまったということです。

会社という場に依存している人が日々取り組む仕事のほとんどは、まさに「出勤」することにひもづいた作業なのだということが、「出勤」という「あたりまえ」が覆されたとき、はじめて見えてきたのです。

コロナがさらに「変化」を加速させる