──ところで、子供のころのヒーローは誰でした?
「ウチの父親でしたね。あの人みたいになりたいってずっと思ってました。舞台の袖から見ていても自分の父親とは思えなかったし、それこそウルトラマンみたいなヒーローを見ている感覚ですよ」
──そんな時期から歌舞伎に対して意識が高まっていったのはいつぐらいからなんですか?
「自分の仕事として考えられるようになったのは、中学生か高校生になってからじゃないですかね。公演を任せていただくなかでいろんな葛藤があったり、それによって自覚が高まってきたり、おのずとそういう意識が高まってきたんだと思います」

──歌舞伎に対する愛情は子どものころから変わらないですか?
「変わらないですね。知れば知るほど好きになっていくし、歌舞伎の凄さを実感しています」
──その凄さってどのようなものなんでしょうか。
「観ていただければ分かると思います。歌舞伎の場合は1日の貴重な時間を使ってその会場まで足を運ぶわけで、その行動自体が特別なことだと思うんですよ。それと舞台上の技法ひとつにしても、色の使い方にしても、昔の人はよく考えたものだと思いますね」
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