アベノミクスで景況感が改善したものの、中小企業は新たな経営課題に直面している。深刻化する人手不足が中小企業を悩ませている。また、小売や生産の現場等、様々な領域でデジタル化が急速に進もうとしている。今後、IT人材に乏しく、積極的なIT投資に手を打てない中小企業が、競争力を失う可能性もある。

後継者がなかなか見つからない状況下、中核人材獲得や生産性向上を果たせず競争力に乏しくなった中小企業の退出(廃業)が一定程度増えていくことは避けられないだろう。ネガティブな話題が先行する事業承継問題だが、むしろこれを契機に、廃業、再編、経営者の若返り等を通じて、産業や経済の新陳代謝を進めていくことも求められる。活力ある中小企業が次々と登場し、日本経済、地方経済を盛り上げていくことが出来るだろうか。今後の展開を見守りたい。

*この記事は、ニッセイ基礎研究所レポートからの転載です。

Nissei_Nakamura.jpeg[執筆者]
中村 洋介
ニッセイ基礎研究所

総合政策研究部 主任研究員・経済研究部兼任
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