「皮肉なことに、共和党が主力となって実現した自慢の好景気が一因となってテキサス州の人口構造が変化しており、それが今、共和党の影響力を弱体化させつつある」と、ヒューストン大学のブランドン・ロッティングハウス教授(政治科学)はブルームバーグに語った。

内国歳入庁(IRS)の統計によれば、テキサス州の住民の約40%が州外の出身で、うち半数以上が他州からの移住者だ。民主党の牙城であるカリフォルニア州、ニューヨーク州とイリノイ州の3州から、テキサス州への転入組が増えている。

そうした転入組すべてがリベラル派な訳ではない。テキサス州在住のヒスパニック系住民は、伝統的に他州のヒスパニック系よりも保守的だ。テキサス州の共和党員たちは長年、主にカトリック教徒の彼らに合わせて同性愛者の権利擁護や妊娠中絶に反対することで、ヒスパニック系住民にアピールしてきた。

だが複数のシンクタンクは、トランプが「肌が茶色い人々の悪口を言っている」ことが彼らの反発を招いていると指摘。それが一因となって、2018年の中間選挙ではヒスパニック系有権者の74%がオルークに票を投じたと見ている。

一部のアナリストは、主に大卒で若い白人の民主党支持者たちが他州から大量に移住してきているが、それでテキサス州が「赤(共和党支持)」から真の「青(民主党支持)」に変わる可能性は低く、むしろ同州は「(両党の支持が拮抗する)紫」になっていくだろうと指摘する。

「最終的に青になるというよりは、ずっと紫の状態を維持すると予想している。」とロッティングハウスは言う。「テキサス州は、激戦州になりそうだ」

(翻訳:森美歩)

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