トヨタグループ全体を見渡すと、自動車本体が苦戦する一方で、異なる動きを見せる企業もあります。
その筆頭が豊田通商<8015>です。積極的な株主還元の打ち出しに加え、アフリカ54か国全てをカバーする事業展開が好調に推移し、株価はこの1年で2.3倍に急騰しました。その結果、豊田通商の時価総額はデンソーを上回り、グループ内の勢力図を塗り替える躍進を遂げています。
AIという新たなメガトレンドが世界の投資マネーを席巻する中、製造業の雄であるトヨタは地政学リスクや関税問題といった障壁に直面し、かつてない逆風にさらされています。新社長のもとでの体質改善と、個人株主の支持を推進力に変え、再び市場の信頼を取り戻せるかが、今後の企業の命運を握っています。

[筆者]
山下耕太郎(やました・こうたろう)/トレーダー、金融ライター
一橋大学経済学部卒業。証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て、個人投資家・トレーダーに転身。株歴20年以上。現在は、日経225先物・オプションを中心に、現物株・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。趣味はウィンドサーフィン。
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