Julie Steenhuysen

[シカゴ 31日 ロイター] - 米バイオ医薬品のレボリューション・メディシンズが開発中のすい臓がん経口治療薬「ダラクソンラシブ」について、従来の化学療法と比べて生存期間を2倍に伸ばす効果が臨床試験で示された。また症状の大幅な改善に伴い、一部の患者は断念した活動を再開するなど生活の質も向上した。米臨床腫瘍学会(ASCO)の会合で31日、研究チームが発表した。

試験は、化学療法1コースで効果が見られなかった進行すい臓がん患者500人を対象に実施された。1日1回投与のダラクソンラシブと標準的な化学療法を比較した結果、ダラクソンラシブ投与群では、死亡リスクが60%低下した。

また、腫瘍の進行停止や縮小が認められた割合は、化学療法群では10%にとどまったのに対し、ダラクソンラシブ投与群では3分の1近くに上った。米アリゾナ大学がんセンター所属でASCOのすい臓がん専門家、ラクナ・シュロフ医師は「全ての要件を満たしている」と指摘し、化学療法後に進行したすい臓がん患者において、生存期間の倍増や死亡リスクの低下は過去に例がないと評価した。

主な懸念事項は発疹で、治療開始後に患者の86.3%に認められたが、本試験の主任研究者は抗生物質と外用ステロイドでおおむね管理可能だとしている。副作用を理由に試験を脱落したのは化学療法群の11.2%に対し、同薬投与群ではわずか1.2%にとどまった。

ダラクソンラシブは、がんの増殖を促すRAS遺伝子の変異を標的とする「RAS(ON)阻害剤」という新しいクラスで最初の薬剤となる。RAS変異はすい臓がんの最大90%に認められる。

重篤な副作用は、ダラクソンラシブ投与群が43.6%で、化学療法群の57.5%を下回った。最も頻度の高い重篤な副作用は発疹で、患者の14%に発生し、次いで口内炎が12%だった。

米食品医薬品局(FDA)は5月1日に同薬の拡大アクセスを認めており、今後は承認に向けた迅速審査を行う方針だ。

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