[フランクフルト 29日 ロイター] - 5月のユーロ圏主要国のインフレ率は、29日に公表された速報値によると、欧州中央銀行(ECB)の物価目標2%を軒並み上回った。イランでの戦闘による燃料高が他の品目にも広がり始めている様子で、ECBの6月の利上げが確実視されそうだ。
ユーロ圏に高インフレが根付き始めているとの懸念も生じるとみられる。
スペインとイタリアはいずれも、運輸と娯楽関連の価格が大幅に上昇した。基調的インフレ率はイタリアが前月の1.6%から1.8%に、スペインが2.8%から2.9%に、それぞれ上昇。フランスは生鮮食品価格が4.1%も急上昇し、サービス価格のインフレ率もわずかに高まった。
総合インフレ率はまちまち。フランスは前月の2.5%から2.8%に、イタリアは2.7%から3.2%にそれぞれ上昇した。一方、スペインは3.2%で横ばいとなり、ドイツは2.9%から2.6%に低下した。
ピクテ・ウェルス・マネジメントのシニアエコノミスト、ナディア・ガールビ氏は「(物価上昇は)まだピークに達していない」とし、ユーロ圏のインフレ率は8月まで上昇を続けると予想。「中東情勢に左右される部分が大きく、当社は基本シナリオとして6月末までに状況が平常化するとみている」と述べた。
INGのエコノミスト、カーステン・ブルゼスキ氏は主要国の総合インフレ率について「インフレの波が既に終わった兆候だと解釈すべきではなく、比較的穏やかなインフレの波であることが確認されたとみるべきだ」と語った。
ユーロ圏全体の物価指標は6月1日に発表される。