Dawn Chmielewski

[29日 ロイター] - 米音楽大手ユニバーサル・ミュージック・グループの取締役会は29日、著名投資家ビル・アックマン氏が率いるパーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントからの買収提案を、株主やアーティスト、および会社にとって最善の利益にならないとの理由から全会一致で拒否した。

取締役会はパーシング・スクエアの提案を検討した結果、ユニバーサルを「著しく過小評価」しており、成長を促進する内容ではないとの判断に至ったと述べた。ユニバーサルの筆頭株主のボロレ・グループも、取締役会に対してアックマン氏の提案を拒否するよう求めていた。

パーシング・スクエアは取締役会の決定についてコメントを控えた。

4月にパーシング・スクエアが買収目的会社を通じて提示した現金と株式による買収案は、ロイターの試算に基づくとユニバーサルを1株当たり約30.40ユーロと評価し、取引総額を557億5000万ユーロ(650億3000万ドル)とする内容だった。

音楽業界が活況を呈しているにもかかわらず、ユニバーサルの株価が低迷している中で、アックマン氏は自身の提案がこの状況を改善すると主張していた。

一方、テイラー・スウィフト、ビリー・アイリッシュ、ケンドリック・ラマーといった国際的なスーパースターを擁するユニバーサルは、自社株買いプログラムの開始や、音楽配信サービス大手スポティファイの保有株式の半分売却を発表して、独自の経営改善策を打ち出し、投資家が事業内容をより深く理解できるよう財務開示を強化するとしている。

ユニバーサルは上場先をアムステルダムからニューヨークに移転する見通し。これにより指数ファンドを含むより多くの投資家が同社株を保有できるようになり、最終的にはより強固な収益と評価額の向上につながる道も開かれる。

シェリー・ランシング取締役会会長は声明で「ユニバーサルは明確なビジョンと強力な遂行力により、音楽業界において比類のない地位を築いてきた。取締役会は、ルシアン・グレンジ最高経営責任者(CEO)とそのチームが、全てのステークホルダーのために持続的な成長と継続的な価値創造を実現できる能力を備えていると、全幅の信頼を寄せている」と述べた。

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