[31日 ロイター] - ウクライナのドローン(無人機)が、ロシアの複数の地域で石油パイプラインのポンプステーションや製油所、燃料貯蔵所を標的にした攻撃を行った。ウクライナとロシアの当局が31日明らかにした。ロシア国境から数百マイル奥にあるエネルギー施設を狙ったウクライナの攻撃作戦が強化されている様子がうかがえる。
ウクライナ軍参謀本部は、ボルガ川沿いのサラトフ製油所を攻撃し、大規模な火災が発生したと述べた。サラトフ州のブサルギン知事は通信アプリのテレグラムで「民間インフラ」が損傷したと述べたが、詳細は明らかにしなかった。
ウクライナのゼレンスキー大統領は「夜間にわが国の兵士たちがロシアのサラトフにある製油所に対して『長距離制裁』を実行した。ここは前線から約700キロ離れている」と語った。
またウクライナ側は、ロシア首都モスクワの北東に位置し、ウクライナ支配地域から約1300キロ離れたキーロフ州のポンプステーションも攻撃したと表明。この施設は、シベリアからベラルーシへロシア産石油を輸送する「スルグト・ゴーリキー・ポロツク」パイプラインに供給している。
一方ロシア国防省は、216機のドローンを撃墜したと発表した。
ウクライナのドンバス地方と接するロシアのロストフ州の町では、ドローンが燃料貯蔵所に衝突した後、大規模な火災が発生していると地元当局が報告した。この町はロシア支配下のドネツク州に隣接しており、ウクライナがこの攻撃を認めた。
ウクライナと国境を接するボロネジ州とベルゴロド州の知事も被害を報告しており、ベルゴロド州では民間人3人が負傷した。
ロシアは31日、占領下のウクライナ領土にあるザポリージャ原子力発電所をウクライナが攻撃したと非難した。ウクライナ外務省はこの主張を否定。これに先立ち、前日にも同発電所への攻撃があったという主張がなされていたが、ウクライナはそれも否定している。
ロシアが占領・管理する同発電所に検査官を派遣している国際原子力機関(IAEA)は31日、ドローンによって引き起こされたタービン建屋の損傷をチームが確認したと発表したが、どのドローンによるものかは特定しなかった。
IAEAは敷地内の放射線レベルは正常なままだとしている。