そうした集権化の動きは、近年の中国政治全般で目につく傾向にも沿っている。共産党は、さまざまな利害を持ったグループが社会に出現することを容認しつつも、それらのグループが自主的に行動することは許さない。そこで、好ましい行動を後押ししたり、一定の行動を促したりしようとする。社会のさまざまなグループが自らの意思で行動し始めれば、社会の安定と共産党の支配体制が揺らぎかねないと恐れているのだ。

サイバー空間における中国の軍民協力は、21世紀に入った頃から時折表面に現れることがあった。しかし、民間の力を活用することがこれほどまでに重んじられ、民間が政府の軍事上の目的に従って行動するよう厳しく統制されるようになったのは、最近になってからだ。

中国政府は、情報戦争が未来の紛争の勝敗を左右するという認識を持ち、「情報戦争においては軍民の統合が『必然』である」と述べている。その戦いの際には、サイバー民兵たちが大々的に動員されるのだろう。

From thediplomat.com

【参考記事】五輪を襲う中国からのサイバー攻撃は、既に始まっている

<2018年11月27日号掲載>

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