Joshua McElwee
バチカン市国 25日 ロイター] - ローマ教皇レオ14世は25日、世界のカトリック教会に向けた初の回勅(公的書簡)で、各国政府に対し、人工知能(AI)システムの開発速度を緩め、厳格に規制するよう求めた。AIは偽情報を拡散させ、紛争を助長し、終わりなき戦争へと世界を導く恐れがあると警告した。
教皇は、「過去60年間で驚くほど残虐な紛争が頻発し、しばしば民間人に大規模な被害をもたらしてきた」と言及。その上で、戦争におけるAIの使用は「最も厳格な倫理的制約に従わなければならない」とし、致命的な判断をAIシステムに委ねることは「許容されない」と述べた。
教皇は、AIのデータの所有権を民間企業だけに委ねるべきではないことや、政策立案者が労働者の権利を保護し、子どもたちをAI技術の危険から守ること、AI企業間の競争を抑制することなどを訴えた。
その上で「必要なのは、あらゆるものが加速している時に、物事のペースを緩めることができる、より積極的な政治的関与だ」との考えを表明した。
また教皇は、バチカンで開かれた回勅の発表会で、一部の自律型兵器システムが「事実上、人間の制御能力をはるかに超えるレベルにまで進化している」との懸念を表明。発表会には、世界有数のAI企業であるアンソロピックの共同創業者であるクリス・オラー氏も出席した。