[東京 25日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比1803円74銭高の6万5142円81銭で午前の取引を終えた。米国とイランの和平協議を巡り、合意に近づきつつあるとの思惑から買いが広がり、取引時間中の史上最高値を更新した。TOPIXも約3カ月ぶりに史上最高値を更新した。
トランプ米大統領は23日、イランとの和平合意に関する覚書について「大部分の交渉」がまとまり、「合意の最終的な部分と詳細について現在協議しており、間もなく発表する」と表明した。24日にはイランとの合意を急がないよう担当者に指示したと明らかにした。
市場では「最終的な合意には至っていないものの、米国とイラン双方が歩み寄る姿勢を見せているとの受け止めが広がっている」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれた。
日経平均は319円高で寄り付いた後、すぐに最高値を更新した。その後も6万4000円、6万5000円と節目を次々と更新し、前場中盤に2069円高の6万5408円87銭の高値を付けた。中東情勢を巡る緊張緩和ムードに加え、米WTI原油先物や国内10年金利が低下したことも投資家心理を支えた。
主力株では、ソフトバンクグループが6%超高、東京エレクトロン、アドバンテストが3─4%超高となった。キオクシアホールディングス、フジクラは10─11%超上昇した。半面、楽天グループは5%超安とさえなかった。
三井住友信託銀行の瀬良礼子シニアマーケットストラテジストは、先週後半からのハイテク株高の流れが継続していると指摘する。「根底には人工知能(AI)関連への強い物色意欲がある。取り残されることへの恐怖(FOMO)や、中東情勢を巡る楽観ムードも株高に拍車をかけている」という。一方、東証プライム市場では5割超の銘柄が値下がりしているといい、「AI関連株への資金集中が続く半面、株価上昇に実体経済が追いついていない」とみている。
TOPIXは1.23%高の3940.49ポイントで午前の取引を終了した。2月27日以来、約3カ月ぶりに取引時間中の最高値を更新した。東証プライム市場の売買代金は5兆3286億7000万円だった。東証33業種では、非鉄金属、電気機器、空運、建設、金属など19業種が値上がり、鉱業、小売り、証券など14業種は値下がりした。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが633銘柄(40%)、値下がりは901銘柄(57%)、変わらずは33銘柄(2%)だった。