Gabriel Stargardter Raphael Satter
[パリ 13日 ロイター] - フランス当局は、今年3月に実施された統一地方選挙の前に「ブラックコア」と称するイスラエル企業によって極左政党を標的とした選挙への介入が行われたかどうかを調査している。事情に詳しい3人の関係者が明らかにした。
関係者2人の話では、フランスの情報当局は現在、地方選で極左政党「不屈のフランス(LFI)」の候補者を中傷するブラックコアによる介入を誰が同社に依頼したかを調べている。介入の手法には、虚偽情報を掲載したウェブサイトや犯罪行為が疑われるソーシャルメディアのアカウント、名誉を毀損するデジタル広告が含まれている。
ロイターはブラックコアを背後で指揮する人物や同社がどこを拠点としているかを確認できず、イスラエルの企業記録に同社の記述は見当たらなかった。
またロイターはブラックコアのウェブサイトとリンクトインのページに記載された連絡先に何度もメッセージを送ったが、同社は返信しなかった。これらのサイトはその後、オフラインとなった。
ブラックコアは自社のウェブサイトとリンクトインのページで、自らを「現代の情報戦争のために設立された優れた影響力、サイバー、テクノロジーの企業」と説明。政府や政治運動に「世論を形成するための最先端の戦略や先進ツール、しっかりとしたセキュリティー」を提供しているという。
ロイターは、ブラックコアがアフリカのある国の政府から委託されて実施した別のソーシャルメディア作戦の実績について記述した文書を確認した。文書に日付は記載されていないが、この作戦は今年1月に始まり、14週間続いたとされている。
ロイターはフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズに、この文書に記載されたアフリカでの作戦について問い合わせたところ、同社はその背後にある「ネットワーク」はフランスの統一地方選前に開始された虚偽情報の拡散に関係していると明らかにした。ただメタはこの「ネットワーク」について具体的には言及しなかった。
フランス当局などによると、ブラックコアが実施したとされる介入は、南部マルセイユ市長候補セバスチャン・デログ氏、南部トゥールーズ市長候補フランソワ・ピケマル氏、北部ルーベ市長候補ダビド・ギロー氏といずれもLFIの政治家を標的としている。
親パレスチナ派のLFIは、一部のユダヤ系指導者や政敵から反ユダヤ主義として非難されているが、LFIはこうした主張を否定している。
LFIは10-15%の支持率を確保しており、専門家は2027年4月に予定される次回の大統領選でLFIが決選投票に進むのに十分な支持率になり得るとみている。