Stine Jacobsen

[コペンハーゲン 13日 ロイター] - デンマーク自治領グリーンランドは、トランプ米大統領が領有への意欲を表明して世界的な注目が集まったことを逆手に取り、観光業への投資を通じて地域振興を図ろうとしている。

デンマークとグリーンランド自治政府は、グリーンランドを米国領土の一部にするべきだというトランプ氏からの繰り返しの要求を拒絶してきた。ただトランプ氏が打ち出した構想を通じてグリーンランドに関する報道が相次いで以来、現地でのビジネスへの関心も急増した。

トランプ氏が言及したのは、グリーンランドが米国にとって戦略的な地勢にあるという点と、各種ハイテク製品に使用される金やレアアース(希少金属)など地下に眠る豊富な鉱物資源だ。

しかし、デンマーク輸出信用機関EIFOトップのペデル・ルンドクイスト氏は「原材料(資源開発)よりも観光業の方が、地元で価値を創造する早道だと考えている。原材料は長期的で確かな価値を創造するものの、それは数十年単位の話だ」と語った。

これまでグリーンランドの観光業は、夏のピーク時における旅行客収容能力の面で制約があった。

そのためEIFOは、間もなく国際空港が開港する西岸の町イルリサット周辺へ来訪者が増加する可能性を調査するプロジェクトなどに資金援助している。

近くのディスコ湾は、クルーズ船を呼び込める北極の野生動物や景色に恵まれており、この調査プロジェクトでは港湾や周辺インフラ、エリア全体への来訪者の分散について検討することになる。

一方、グリーンランドで鉱物資源の採掘は今のところほとんど行われておらず、住民は自然環境保護を約束する指導者を選ぶ傾向がある。

グリーンランド自治政府のニールセン首相は12日、ビジネスに対しては前向きだが、環境保護で妥協はしないと明言した。

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