Shiho Tanaka
[東京 8日 ロイター] - IHIは8日、2027年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比2.5%増の1650億円になるとの見通しを発表した。民間航空エンジンのアフターマーケット事業の拡大や防衛事業の成長に加え、資産売却の効果もあり売上収益、営業利益、純利益は3期連続の過去最高を見込む。
営業利益予想は前年比45.0%増の2400億円。年間配当予想は1株当たり23円とした。会社側の純利益予想は、IBESがまとめたアナリスト13人の平均値1406億円を上回った。
民間向け航空エンジンでは、世界的な旅客需要の高まりや運航時間の長期化などを背景に、部品修理やスペアパーツ販売といったアフターマーケット事業が拡大。防衛事業では、地政学的リスクの高まりが続く中で受注が拡大しているという。加えて、今期は東京都内の賃貸用不動産など非流動資産の譲渡益約393億円を計上する。
一方、地政学リスクに備えたバッファも一定程度織り込んでいる。今期の前提為替レートは1ドル=145円と、前期(151.09円)より円高を想定している。
2026年3月期通期の連結純利益は前年比42.8%増の1609億円だった。民間航空エンジン・防衛・原子力事業の成長や資産売却、税効果の改善が寄与した。営業利益は同15.3%増の1655億円。
27年4月に連結子会社のIHI物流産業システムの株式80%を豊田自動織機に譲渡する予定で、これに伴う損益は28年3月期に計上する見込み。
また、2040年を見据えた中長期の経営方向性と、26年度から35年度にかけてのロードマップも発表した。25年度の売上収益1.64兆円を起点に、35年度までの年平均成長率(CAGR)5%超を目指す。