Joseph Ax

[7日 ロイター] - 米南部テネシー州議会の共和党は7日、黒人有権者が多数を占める同州メンフィスを中心とする連邦下院選挙区を解体する新たな選挙区割りを承認した。

連邦最高裁判所が先週、南部ルイジアナ州の連邦下院選挙区割りを巡り、人種への考慮を制限する判断を示したことを受けた動き。

テネシー州におけるこの新たな区割りの下では、11月の議会中間選挙で民主党が保持する議席が共和党に奪われる公算が大きい。

新しい区割りは、公民権運動において重要な役割を果たした黒人多数派都市メンフィスがあるシェルビー郡を分割し、3つの共和党寄りの選挙区に統合する。これにより2007年からメンフィスを代表してきた民主党のスティーブ・コーエン下院議員が議席を失う可能性がある。共和党は既に州内の他の8選挙区を支配している。

トランプ大統領の後押しを受け、共和党は州議会議事堂での抗議や民主党からの激しい非難にもかかわらず計画を推進。多くの民主党議員がこの計画を人種差別的だと反発した。

一方共和党の議員らはこの区割りを擁護し、人種ではなく党派的な考慮のみに基づいていると主張した。

全米最大の公民権団体である全米黒人地位向上協会(NAACP)テネシー支部は、リー州知事と州議会を相手取り、この選挙区割りが州法およびテネシー州憲法に違反しているとして、阻止を求める訴訟を直ちに起こした。

先週の最高裁判決は、ルイジアナ州が投票権法の少数派有権者保護規定を順守するために2つ目の黒人多数派選挙区を設定した際、人種を不適切に考慮したと認定。この判決により、ルイジアナ州や他の共和党主導の州が、長らく法的に保護されていると見なされていた民主党寄りの黒人多数派選挙区を排除する道が開かれた。

ルイジアナ州は、既に数万人の有権者が期日前投票を行っていたにもかかわらず、議員らが新しい区割りを作成する時間を確保するため、5月16日の連邦下院予備選挙を延期した。

サウスカロライナ州でも共和党議員らが、公民権活動家であり民主党の重鎮として17期目を務めるジム・クライバーン下院議員の地盤となっている黒人多数派選挙区を排除する新たな区割りを追求できるようにする法案を推進している。

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