米国とイランは7日、ホルムズ海峡周辺で交戦した。1カ月続いてきた両国の停戦が試される最も深刻な事態となったが、イランは状況が正常に戻ったとし、米側も事態のエスカレーションは望まないとの立場を示した。

イラン軍は、ホルムズ海峡に進入しようとした船舶2隻を米軍が標的にし、イラン領内にも攻撃を行ったと表明。米軍はイラン側の攻撃に対する反撃だったとしている。

ABCの記者によると、トランプ米大統領は「ただの軽いジャブだ」と今回の交戦を重視しない姿勢を示し、停戦はなお有効だと語った。

米国は戦闘停止を盛り込みながらも、イランの核開発計画など最も対立する問題を当面棚上げする提案を示し、イラン側の回答を待っている。

イランの統合軍事司令部は、米軍がイランの石油タンカーと、ホルムズ海峡に進入しようとした別の船舶を攻撃し、ホルムズ海峡のゲシュム島の民間地域や本土沿岸にあるバンダルハミール、シリクの周辺にも空爆を行ったとし、停戦違反だと非難した。同司令部は、ホルムズ海峡東部とチャバハール港南部で米軍の艦船を攻撃して反撃したとしている。

イラン軍の報道官は、攻撃で米側に「重大な損害」を与えたと述べたが、米中央軍は自軍装備への被害はなかったとした。

米中央軍(CENTCOM)によると、イランはミサイル、無人機(ドローン)、小型ボートを使い、米海軍の駆逐艦3隻を標的にした。米軍は反撃として、ミサイル・ドローン拠点などを攻撃したとし、「CENTCOMはエスカレーションを望まないが、米軍の防御に向けて態勢を整え、即応する」と述べた。

イラン国営「プレスTV」はその後、数時間にわたる交戦を経て「ホルムズ海峡周辺のイラン領の島々や沿岸都市の状況は現在、正常に戻った」と報じた。

[ロイター]
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