Olivia Le Poidevin

[ジュネーブ 7日 ロイター] - 米国、日本、韓国、シンガポール、オーストラリアなど世界貿易機関(WTO)加盟19カ国は7日、電子商取引に関税を課さない独自の協定を発表した。WTOの会合で、ブラジルとの膠着状態を解消できず、全体での合意に至らなかったことを受けた措置。

ブラジルは同日閉幕したジュネーブでのWTO会合で、全加盟国を対象とする電子商取引への関税猶予措置(​モラトリアム)の4年延長に反対する姿勢を崩さなかった。一方、WTO報道官によると、これまで延長に反対していたトルコは反対を取り下げた。

3月にカメル⁠ーンで開催されたWTO閣僚会議で​はブラジルとトルコがモラトリア​ムの延長案を拒否していた。

モラトリアムは1998年の合意後、定期的に更新されてきたもので、音楽や映画のストリーミング、ソフトウエアのダウンロードなど国境を越える電子送信に対する関税を禁止している。

19カ国は7日、期間を定めず、電子商取引への関税を互いに課さないことで合意したと発表。最終文書では同協定が5月8日に発効するこを確認し、多国間モラトリアム失効に対する失望の意を示した。これらの国にはノルウェーやアルゼンチンも含まれる。

文書は他の加盟国にも参加を呼びかけている。

英国のテクノロジー業界団体テックUKの国際政策・戦略責任者サビナ・チョフ氏はロイターに対し、19カ国による合意は前進への道筋を示すものの、多国間合意の確保に失敗したことは深く懸念されると述べた。

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