──2月28日に始まった米イスラエルのイラン攻撃は4月7日に停戦合意に至った。米国内の福音派の影響で戦争が始まったとも報道された。

ネタニヤフが攻撃を提案し、トランプがそれに乗ったとする見方が報じられている。マルコ・ルビオ米国務長官や安全保障関係者には慎重論もあったとされるが、トランプのゴーサインが出たから閣僚も従った。

他方、直接的な政策決定への福音派の関与を示す明確な証拠は現時点では確認されていない。

メディアではイランのシーア派とキリスト教福音派、ユダヤ教の三つどもえの戦争だという言説が出ているが、これは誤解だ。ただ、宗教的な理由がないかというと、そうではない。軍事作戦を正当化するなかで、かなり頻繁に宗教的な言説やシンボルが引用されている。その意味では、戦争を正当化するツールとして宗教が使われていると言える。

──3月5日、ホワイトハウスの執務室でトランプを中心に福音派指導者らが手をかざして祈禱していた。

今回のホワイトハウス内部での祈りは非常に興味深い事象だった。2018年にイスラエルの米大使館をエルサレムに移設した際に祈りをささげた聖職者の1人、ロバート・ジェフレスや、宗教右派の筆頭ロビー団体であるキリスト教連合の初代事務局長ラルフ・リードなどがいた。

米政府の信仰局上級顧問ポーラ・ホワイトは「イラン戦争の作戦成功につながりますように」とその様子をSNSに投稿した。戦争を応援する祈りだったのは、非常に特筆すべきところだ。

宗教的なナラティブを使って軍を鼓舞
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