Selena Li Lawrence White
[香港/ロンドン 5日 ロイター] - 英金融大手HSBCが5日発表した第1・四半期決算は、利益が市場予想をやや下回った。英国での詐欺事件に関連して4億ドルの損失を計上したことなどが響いた。
税引き前利益は94億ドル。前年同期は95億ドル、HSBCがまとめたアナリスト予想は95億9000万ドルだった。
英国の投資銀行部門における詐欺へのエクスポージャーに加え、イラン情勢の影響や経済見通しの悪化により、予想信用損失は4億ドル増の13億ドルとなった。
「先行き不透明感が続いている」として、2026年の信用コスト見通しを従来の平均総貸出残高の40ベーシスポイント(bp)から45bpに修正した。
HSBCは英国での損失について「英国の金融スポンサーとの間の、詐欺に関連する二次的な証券化エクスポージャー」に起因すると説明した。関係する企業の名前は明らかにしていない。
こうした証券化へのエクスポージャーは計30億ドルに上るとし、住宅ローン、消費者ローン、自動車ローンなどの債権ポートフォリオを裏付けとする融資だと説明した。
HSBCの第1・四半期利益は前年比ほぼ横ばいで、ドイツ銀行やUBSなど欧州の大手競合他社に見劣りする。
HSBCはプライベートクレジット市場におけるストレスの兆候の打撃を受けている。同社はプライベート市場関連のエクスポージャーが1110億ドルあり、うち220億ドルがプライベートクレジット関連だと明らかにした。
またアナリストらによると、HSBCやスタンダードチャータードは成長の原動力として中東とアジアなどの地域の取引拡大を見込んで事業を展開してきたことから、国際的な銀行の中でイラン情勢の影響を最も受けやすいという。