Michael S. Derby

[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は4日、連邦準備理事会(FRB)の金融政策は、中東戦争に起因する高い不確実性に対処するのに「十分な態勢にある」との認識を示した。ニューヨークで開かれるサイノシュア・グループの会合向けの演説原稿で述べた。

一方、ウィリアムズ総裁は「先行きは見通しにくく、われわれの責務の双方へのリスクは増大している」と指摘。「中東紛争に起因する供給途絶とエネルギー価格高騰の影響の規模と期間が、世界経済の見通しを左右する重要な要素となる」と述べた。

ウィリアムズ氏は、2026年の経済成長率は2─2.25%と底堅く推移すると予想。また、概ね安定的な雇用市場により、失業率は4.25─4.50%の水準にとどまるとの見通しを示した。

一方、関税やエネルギー価格が重しとなり、インフレ率は年内3%前後で推移し、27年にFRBの目標である2%に戻ると予想。インフレ期待は概ね安定しているものの、エネルギー価格の伸びが予想以上になる可能性があると警告した。

ウィリアムズ氏は、「原油価格の今後の推移に対する市場の見通しはかなり穏やかだが、可能性のあるいくつかのシナリオでは、価格と供給量の双方でより深刻な混乱が生じる」と指摘。イラン戦争が「より大規模かつ広範囲にわたる供給ショックを引き起こし、インフレと経済活動により深刻な悪影響を及ぼす可能性がある」と述べた。

さらにウィリアムズ氏は、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)で、声明に「緩和バイアス」を残すことに一部当局者が反対したことについて、不確実性や変化の時代に当局者間で意見の相違が増えるのは自然なことだと説明。その上で「足元の政策の方向性については、政策決定の投票が示すよりもはるかに多くの合意があった」と述べた。

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