[ブリュッセル 4日 ロイター] - トランプ米大統領が欧州連合(EU)から輸入する自動車の関税を引き上げる考えを示したことを受け、多くのEU加盟国が引き上げを回避するため、米国との貿易合意を踏まえた法案早期成立に向けた対応を求めている。EU外交筋が4日、明らかにした。
欧州理事会と欧州議会の代表者らは6日、米輸入品に対するEUの関税を引き下げる法案についての協議を再開する予定。関税引き上げで大きな打撃を受けるとみられるドイツのメルツ首相は公共放送ARDに「米側は合意を最終決定したが、欧州側はまだだ。できるだけ早く最終決定できることを望む」と述べた。
トランプ米大統領は1日、EUが2025年7月の貿易合意を順守していないとして、EUから輸入する自動車とトラックへの関税を25%に引き上げる考えを示した。
トランプ氏がグリーンランド領有を巡って欧州に新たな関税を課すと発言したことなどから、欧州議会での関税撤廃に向けた法案に関する審議が2回中断。米国との合意に基づく工業製品への関税撤廃は実現していない。欧州議会の最大会派、欧州人民党(EPP)のウェーバー代表は、今月中に議会が最終承認できるよう、協議を迅速に決着させるべきだと述べた。
欧州議会のベルント・ランゲ国際貿易委員長は、トランプ氏の姿勢は容認できず、緊急輸入制限といったセーフガードの必要性について主張。6日に議員らと会合を開き、今後の対応について協議する意向を示していた。
EUの元貿易交渉担当者は、トランプ氏の発言はEUに対する圧力の一環ともみられ、EU側は圧力に屈することなく必要な時間をかけて議論すべきだと述べた。