[フランクフルト 14日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は14日、イラン戦争がユーロ圏経済に及ぼす影響は依然として不透明なため、利上げを行うかどうかはまだ決定していないと述べた。ブルームバーグTVで発言した。

ホルムズ海峡の事実上の閉鎖でユーロ圏の燃料価格が高騰し、インフレが再燃する可能性が高まる中、市場ではECBが早ければ今月にも利上げを行うとの観測が出ている。

しかしラガルド氏は、結論を出すには時期尚早だとし、イラン情勢について「われわれがどちらかの方向に進むことを決定づけるものではなく、ましてや現時点で確認できるような金利の方向性を定めるものでもない」と述べた。

また「どちらになるか確信を持っている当局者は、率直に言って、分かっていない」と指摘した。

ECBは先月、イラン戦争による影響が短期間で終わると想定する基本シナリオを発表。同時に、はるかに大幅なエネルギー価格の上昇やより大きな不確実性と国際的な波及効果を想定した悪化シナリオ、来年のインフレ率が4.8%に上昇するという深刻なシナリオも示した。

ラガルド氏はユーロ圏経済が基本シナリオと悪化シナリオの中間にあるとの認識を示した。市場はこの発言について、利上げが差し迫っていないことを示唆するものと受け止める可能性がある。

早期退任の可能性については、自身を船長に例え、「この船長は暗雲が立ち込めたからといって船を降りることはない」と述べた。

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