[ワシントン 10日 ロイター] - 米財務省が10日に発表した3月の財政収支は、赤字が前年同月比2%(40億ドル)増の1640億ドルとなった。新たな法人・個人減税による還付金が大幅に増加したほか、農家への支援金も増加した。
イラン戦争に関連する支出の大幅な増加は見られず、軍事・防衛プログラムへの支出は戦争開始から最初の1カ月でわずか3%(20億ドル)増の650億ドルにとどまった。
ただ、トランプ政権当局者は、紛争の最初の6日間だけで113億ドルの費用がかかったと推計しており、上院民主党トップのシューマー院内総務は8日、戦費は440億ドルに上ると述べている。
同省は、武器在庫の補充など、戦争関連支出の多くは今後数カ月で計上される予定だとした。
4月15日の申告期限が近づく中、3月の個人向け税還付額は前年比150億ドル(22%)増の850億ドルに跳ね上がった。また、昨年の共和党主導の税制改正法による新たな税制優遇措置の結果、法人向け税還付額も50億ドル(215%)増の80億ドルとなった。
これには、残業代、チップ、自動車ローンの利息に対する新たな個人所得控除や、法人向けでは設備投資や研究費の即時経費計上などが含まれる。
しかしエコノミストは、こうした還付金の多くがイラン情勢の緊迫化で急騰した燃料費に相殺されると指摘している。
<上半期の財政赤字は減少>
財務省によると、10月1日に始まった2026会計年度上半期は、歳入の伸びが歳出の伸びを大幅に上回ったため、赤字は前年同期比で1390億ドル(11%)減少し、1兆1690億ドルとなった。
財政赤字減少の主な要因は、トランプ大統領が導入した関税による歳入だ。上半期の関税収入は1665億ドルに達し、前年同期の436億ドルの約4倍となった。
一方、3月の関税収入は222億ドルと、前月の266億ドルから減少した。米最高裁判所が2月20日、緊急法に基づきトランプ氏が課した広範囲な世界的関税を無効としたことを受けた。3月の関税収入は前年同月の82億ドルからは増加した。
3月の歳入総額は前年同月比5%(170億ドル)増の3850億ドル、歳出総額も同4%(210億ドル)増加し、5490億ドルとなった。財務省当局者によると、歳入・歳出ともに3月としては過去最高を記録した。
給付金支払いのカレンダー調整を考慮したベースでの3月の財政赤字は2500億ドルと、前年同月比4%(90億ドル)増加した。
財務省によると、会計年度上半期の歳入は計2兆4830億ドルで、前年同期比2220億ドル(10%)増。歳出は840億ドル(2%)増の3兆6510億ドルとなった。