[キーウ/モスクワ 10日 ロイター] - ウクライナ当局者は10日、ロシアが12日の正教会のイースター(復活祭)に合わせて発表した停戦について、期間⁠を延長するとともに、戦争終結に向けた協議を再開するよう呼びかけた。ただ、ウクライナとロシアの双方で、今回の一時停戦が恒久的な和平につながることに懐疑的な見方が根強い。

ロシア⁠のプーチン大統領が9日、11日午後4時以降と12日の合計32時間の停戦を実施すると発表したことを受け、ウクラ⁠イナのゼレンスキー大統領はウクライナも停戦を実施すると直ちに表明した。

一夜明けた10日、ゼレンスキー氏は「真の平和に向けた一歩が必要だ。ロシアには復活祭後も攻撃を再開しないという選択肢がある」と通信アプリ「テレグラム」に投稿。⁠シビハ外相も、復活祭後も攻撃を再開しないことをウクライナは提案しているとし、米国と⁠イラ⁠ンの2週間の停戦に言及し、「中東であれ、ウクライナに対するロシアの侵攻であれ、外交努力を進める上で停戦は正しい戦略だ」と述べた。

一方、ロシア大統領府は10日、ロシアは「停戦」ではなく「恒久的な和平合意」を望んでいるとし、今回のイースター⁠停戦は「一時的な人道措置」にすぎないとの見解を改めて表明。大統領府のペスコフ報道官は、ドミトリエフ大統領特使が訪米していることについて、目的は経済的な協議で、米国が仲介するウクライナ和平協議の再開を意味するものではないと語った。

ロシアとウクライナは昨年のイースターでも停戦を実施。ただ、その後⁠も戦闘は続いた。ウクライナの首都キーウの市民の多くは停戦が状況の改善につながるとは考えておらず、ロシアのプーチン大統領が和平条件の1つとして挙げている領土割譲はあり得ないと指摘。ロシアの首都モスクワでも、市民の間で状況が近く改善するという実感は出ていない。

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