[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ米大統領が12日、自身をイエス・キリストになぞらえた人工知能(AI)生成画像を交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿したが、支持基盤である宗教保守派の一角からも批判の声が上がり、画像は13日に削除された。
トランプ氏は12日、イランに対する米・イスラエルの攻撃を「非人道的だ」と批判したローマ教皇レオ14世について、「犯罪に弱腰で、外交政策には最悪だ」と非難。その後、白いローブを身にまとい、兵士や医療従事者らに囲まれながら横たわる男性を癒す自身の画像を投稿した。
13日にホワイトハウスで記者団に対し、画像は「人々を良くする医師としての私を描いたものだ。実際に私は人々を良くしている」と弁明し、キリストに見立てる意図はなく、それは「フェイクニュース」だと述べた。一方、この日も教皇への批判を続け、教皇が法と秩序の問題について「間違っている」と語った。
初の米国出身教皇であるレオ14世はトランプ氏の攻撃に対し、政権を「恐れない」とし、今後も声を上げ続けると述べた。13日に訪問先のアルジェで演説を行い、国際法に違反する「新植民地主義的」列強を非難したが、米国を名指しはしなかった。
教皇はこれまでも、米国とイスラエルによるイランへの軍事作戦を公然と批判。トランプ氏が先週、イランについて「今夜、文明が滅びる」と発言したことに関しても、イラン国民への警告は「容認できない」と述べていた。
トランプ氏が投稿したAI画像について、ミシガン大学の美術史教授ブレンダン・マクマホン氏は、画像には手術着姿の別の人物が描かれていること、宗教美術で神聖さを示す明るい光にトランプ氏が包まれていることを指摘し、同氏の説明は「極めて疑わしい」と述べた。画像ではトランプ氏の手からも光が放たれている。
共和党全国委員会の青年諮問委員会で共同議長を務めたブライリン・ホリーハンド氏はXへの投稿で画像を厳しく批判し、「ひどい冒瀆(ぼうとく)だ。信仰は小道具ではない。実績が自ら語るべきなのに、自分を救世主として描く必要はない」と非難した。
バンス副大統領はFOXニュースの番組で、トランプ氏は冗談で画像を投稿したとし、大きな問題ではないとの見方を示した上で「バチカンは道徳の問題に専念する方がよい」と述べた。