米国とイスラエルによるイランへの攻撃で引き起こされた世界的な燃料不足により、アジア各国は新型コロナウイルス禍をほうふつとさせる対応に追われている。当時導入された在宅勤務の復活や、経済対策の是非についても検討されている。

アジアに輸入される原油のうち80%超が通過するホルムズ海峡は現在、イランに⁠よってほぼ完全に封鎖されてしまった。

こうした中で国際エネルギー機関(IEA)が省エネルギー化のために在宅勤務を推奨していることに対し、韓国の金星煥・気候エネルギー環境相は24日に「良いアイデアだ」と評価した。

IEAは戦略備蓄から過去最多となる約4億バレルの石油を共同放出することで合意。他の対策として在宅勤務や、航空機利用の自粛といった原油価格の上昇圧力を緩和するための提案を示した。

IEAのビロル事務局長はオーストラリアのシドニーで今週開催された会議で「例えばロシアによるウクラ⁠イナ侵攻後、欧州諸国がこうした措置を採用し、欧州各国政府が発表するといった実例がある。ロシアのエネルギー供給が途絶えた困難な時期を乗り越え(中略)電力供給を維持するのにこれらの措置は大きな助けとなった」と振り返っ⁠た。

韓国は24日、国民に対してシャワーの時間短縮や、日中の携帯電話の充電、掃除機の週末使用を呼びかけるキャンペーンに乗り出した。金・気候エネルギー環境相は記者会見で「関係省庁と協議し、在宅勤務の措置を積極的に検討する」と表明した。

エネルギー需要を中東産原油に大きく依存するフィリピンは、今月から一部の政府機関での週の勤務日数を短縮。マルコス大統領は中東紛争が同国のエネルギー供給に「差し迫った危機」をもたらすと警告し、国家エネルギー非常事態宣言を出した。

パキスタンは学校を2週間休校とし、オフィスワーカーに在宅勤務を増やすよう求めた。島国のスリランカは、燃料供給を持続させるために毎週⁠水曜日を祝日にすると宣言した。

アジアの金融拠点となっているシンガポールは、国民と企業に対して省エネルギー家電への切り替え、電気自動車(EV)の利用、エアコンの設定温度の引き上げを呼びかけた。

タイのアヌティン首相は各省に対して海外出張⁠の中止、エア⁠コンの設定温度を摂氏25度超にすること、スーツやネクタイの着用を控えること、エレベーターの代わりに階段を利用すること、在宅勤務の実施を指示した。

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