<吸血鬼大作『罪人たち』が歴代最多の16部門ノミネート、オスカーと恐怖映画の複雑な歴史を振り返る>


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投票者の好みに変化が
誤解されてきた演技力

ホラー映画のファンはつらい。来る年も来る年も愛するジャンルがアカデミー賞に無視されるのを、ただ指をくわえて見ているしかない。

だが、ぎょっとする体験には慣れっこのホラーファンも、今年ばかりは驚いた。アカデミー賞のノミネートがホラー色に染まっていたのだ。

筆頭はライアン・クーグラー監督のバンパイア大作『罪人たち』で、『タイタニック』などが持っていた14部門の記録を塗り替え、史上最多の16部門にノミネートされた。

ギレルモ・デル・トロ監督の『フランケンシュタイン』も9部門で候補に上がっている。エイミー・マディガンは『WEAPONS/ウェポンズ』の怪演で助演女優賞の候補になり、ファンを喜ばせた。

アカデミー賞を主催する映画科学芸術アカデミーは、ときおり思い付いたようにホラーに賞を授与してきた。だが『エクソシスト』や『ゲット・アウト』はあくまでも例外で、怖がりなアカデミーはおどろおどろしい作品やグロテスクな題材に尻込みしがちだ。

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