Ankur ‍Banerjee Stanley Widianto

[ジャカルタ/シンガポール 6日 ロイター] -  格付け会社ムーディーズがインドネシアの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたことを受け、同国の株式と通貨は6日急落した。

ジャカルタ市場の総合株価指数は約3%下落した。先週6.9%急落した同指数は今週これまでに4.7%下落している。通貨ルピアは一時0.36%安の1ドル=1万6885ルピアと、1月22日以来の安値を記録した。年初来で1%安となっている。

OCBCのエコノミストはメモで「ムーディーズの見通し引き下げは警告射撃だ。特に政策決定の不確実性が高いままなら、他の格付け機関も追随する可能性がある」との見方を示した。「当局の対応は一層注視されるだろう。今後12─18カ月で格下げを回避するには、信頼できる政策対応が不可欠だ」とした。

ムーディーズの発表を受け、インドネシアの長期ドル建て外債が⁠下落した。トレードウェブのデータによると、0.3─0.5セント‍値下がりし、多くが5カ月ぶりの安値となった。

ミライアセット証券インドネシアの市場アナリスト、ルリー・アリア・ウィスヌブロト氏は「インドネシア市場への主な潜在的影響は、資産クラス全体でのリスクプレ‍ミアムの上昇だ。特に長期国債、国有企業や主要銀行‍の株式に圧力がかかり、ルピアや資本フローに対す‍るセンチメントにも影響する」と述べた。

他の格付け会社は、今年はまだインドネシアの格付けについて見直し結果を公表していない。

S&Pグローバル・レーティングスのソブリンアナリスト、レイン・イン氏は「最近の株式市⁠場のボラティリティーは、ソブリン格付けに関する当社の見解に実質的な影響を与えていない」とし、「政府⁠が投資家の信頼への影響を緩和す‍る対応を取れば、インドネシア経済と財政が大きな悪影響を受けるとは見込んでいない」とコメントした。

ただし、他の分野で相殺する改善がない限り、財政の悪化が格付けにさらなる下方圧力をかける可能性があると警告した。

S&Pはインドネシアの格付け見通しを安定的としている。フィッチはコメントの要請に応じていない。

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