ホールフーズ買収でそれも変わるだろう。アマゾンは8月28日から、ホールフーズの生鮮品の取り扱いを開始。バナナやスモークサーモン、オーガニック卵などの一部定番商品は値下げすることも発表した。さらに今後は、ホールフーズの一部店舗で、アマゾンで注文した一般商品を受け取ることも可能になるという。

ホールフーズとしては今後、総菜(中食)に力を入れるのもいいかもしれないと、業界コンサルタントのロジャー・デビッドソンは言う。例えば、イギリスでサンドイッチ店としてスタートした「プレタ・マンジェ」は、ニューヨーク、ワシントン、ボストン、シカゴなどの都市部に大量出店して大いににぎわっている。

140平方メートルほどの店内は、一方の壁が冷蔵ショーケースになっていて、その日その店で調理されたサラダやサンドイッチがずらりと並ぶ。どれもオーガニック食材を使ったものだ。店の奥では、コーヒーとペストリーが置かれており、イートインコーナーもある。だがそれだけだ。リンゴもトイレットペーパーも置いていない。

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「時代は、大量生産された加工食品から、地元の食材を使った新鮮でヘルシーな食品に移っている」と、デビッドソンは語る。彼によると、現代の食品スーパー業界を生き抜くには、価格、便利さ、新鮮さの3つのうち、どれか1つで優れている必要がある。

「アルディやリドル、ウォルマートは価格が強みだ。アマゾンやプレタ・マンジェは便利。ホールフーズは新鮮さが売りだった。最近はちょっとのんびりして、努力を怠っていたけどね」

ベゾスの下で、ホールフーズがどんな変化を遂げるかは、まだ分からない。だが、のんびり努力を怠っている余裕がないのは間違いないだろう。

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