米当局者らによると、オバマ大統領は、30年にわたる対ベトナム武器禁輸措置の全面解除を検討している。南シナ海での中国による領有権主張行為に伴って、かつて戦火を交えた米越の関係は緊密度を増しており、大統領は今月後半の訪越を控え、軍事関係強化を求める声と人権問題に対する懸念を天秤にかけている格好。

 武器禁輸措置の全面解除はベトナムの悲願で、実現すれば、21年前に始まった両国の関係正常化がさらに進むことになる。ただ、2014年にこの措置が部分解除された際、中国が反発していることから、全面解除が中国政府の怒りを買う公算は大きいとみられている。

 消息筋によると、米政府内部でも意見が分かれている。ホワイトハウスや国務省当局者から、ベトナムの共産党政権が人権問題においてさらに進展を見せる前に大量破壊兵器を含む軍事支援の制限を外すのは次期尚早との議論が浮上している一方、国防総省などの当局者らは、中国台頭に対するベトナムの対応力強化が優先されるとしている。

 オバマ大統領がどちらに傾いているかは不明という。

[ワシントン 9日 ロイター]
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