「権威人士」の発言――本当に李克強を攻撃しているだろうか?
5月9日に、党の機関紙である「人民日報」に「権威人士」と名乗る人物の評論が出た。それは表面的には「劉鶴が、李克強のマクロ経済戦略を(習近平に成り代わって)攻撃している」ように見えるが、詳細に読んでいくと、必ずしもそうではない。「供給側の構造改革を行なわない限り、中国の経済は破綻する」という含意がキッチリ含まれており、しかも「我々の目的は政府の干渉を減らすことで市場のメカニズムに委ねなければならない」とまで明言している。
なんと、これは李克強の意見に一致しているではないか。
香港メディアを操る江沢民
これら一連の現象を、すべて「権力闘争」に矮小化したがる影の軍団がいる。
それを操っているのが、江沢民だ。
やがて「大虎狩り」のターゲットが自分に向けられることを知っている江沢民は、習近平の力を削ごうと、一部の香港メディアを買収して、盛んに「権力闘争説」を流しまくっている。
日本のメディアや一部の中国研究者は、すっかりその情報に乗っかってしまい、論理的に中国政治構造との間に矛盾があることも考えず、凄まじい勢いで「習近平と李克強の権力闘争説」を拡散させているが、これが日本の国益にかなうか否かは、論ずるまでもないだろう。
結果、どうなるのかに関しては、長くなりすぎたので、今後継続して論じていきたいと思う。

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。