大手、そして小メーカーがしのぎを削る

大手メーカーは先述のリンツ、ネスレ(キットカットやカイエを始め10のチョコブランドをもつ)、ショコラ・フレイなど。ほかにも日本ではあまり知られていないブランドやチョコショップは多く、各自が独自路線で健闘している。
たとえば小さい店だと、カカオ含有量が多くてもあまり苦くないチョコを開発したショコラ・ディーター・マイヤー、祖父、息子、孫息子の3世代のチョコ好きが高じて手作りチョコを販売するマックス・ショコラティエなどがある。
国内チョコ市場の2~3%を占める小メーカーのマエストラーニは、3つのチョコブランドをもち、主力のナッツ入りチョコバーで違いを出している。ブランドの1つミノールのミニサイズはカフェでコーヒーを注文すると添えられることも多いように、ユニークな商品を作り続け、今後もニッチ市場に力を入れていくという。
とはいえ、リンツとネスレのマーケットシェアが大きく、また、昔はなかった輸入商品が現在国内市場の40%を占めるまでになってしまい、大勢の製造者にとっては決して楽ではない状況だ(以上マエストラーニ社CEOのインタビューより)。

カカオ豆あってこそのチョコ作り
輸入チョコの割合が増えても、スイスのチョコ産業全体としては好調だ。品質の良さを国外へさらにアピールすることに成功していて、国内消費よりも国外消費(輸出)の売り上げが伸びている。2019年はこれまでで最高だった。輸出先はヨーロッパ諸国が多く、北米、中東、中国やシンガポールからの需要も高いという。
輸出の好調は続くのか。国内消費も上昇していくのか。今後もスイスチョコの高級イメージを維持していくためには商品自体の良さもさることながら、児童労働問題や環境問題などSDGsに沿ったビジネスが求められるが、スイスではこういったサスティナブルなカカオ豆の使用を増やしていく方針だ。
チョコメーカー、輸入業者、小売店、NGO、研究機関で結成した団体「サスティナブルなカカオ豆のためのスイスのプラットフォーム」のレポートによると、2018年にスイスに輸入されたカカオ豆類(豆、カカオバター、カカオパウダー)の58%はサスティナブルに生産されたものだった。2025年までに、その割合が少なくとも80%に達することが目指されている。

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