<デジタル技術が発展しても動かすのは人間の手。予想外のヒューマンエラーと隣り合わせということを再確認させられる案件発生......>

デジタル化の波に合わせ、政府機関でもSNSやデジタル・マーケティングの担当者による発信は今や当たり前。そんな折に、人間の手による「エラー」が起こってはいけない場面で発生してしまった。

ガーディアンによると、パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で14日、同州政府閣僚のショーカット・アリ・ユサフザイ氏がブリーフィングに登場している中で、思わぬ放送事故が起きた。

この様子はパキスタン正義運動(PTI)のフェイスブック公式アカウントからライブ配信されていたのだが、映し出されたユサフザイ氏の姿はとても奇妙だった。頭に猫耳、顔に猫の鼻とヒゲが配された、なんとも可愛らしい姿にデコレーションされていたのだ。

大真面目に記者団の説明に答えるユサフザイ氏。それなのに姿はあまりにもちぐはぐ。異変に気付いた視聴者らが、コメントを書き込んだものの、ユサフザイ氏は終始この猫スタイルで進めた。

ソーシャルチームの人為的ミス

配信終了後、事態に気付いたPTIのソーシャル・メディアチームはこの投稿を削除。どうやら配信の時に「猫フィルター」をオンにしていたようで、気づくことなく配信してしまったらしい。担当者の人為的ミスによるもので、PTIはこのミスを非難する公式声明を出している。

意図せず猫のフィルターを装着してしまったユサフザイ氏は、AFPに対し「あまり深刻に捉えていない」、自分だけでなく他の閣僚も同じように猫フィルターの餌食になったと話した。「再発防止のために必要な措置は全て講じられている」という。

【参考記事】「逆にいやらしい」忖度しすぎなインドネシアの放送規制

「結構可愛い」

SNSの怖さは、一度公開してしまった情報が残ることだ。この件も例外でない。可愛らしい閣僚の姿はネットで一躍注目され、画像が拡散。いまだにお祭り状態だ。ソーシャル・メディアに携わる人にとっては他人事ではない、肝を冷やすハプニングとなった。


(「FBで配信された今日の記者会見でPTIのソーシャル・メディアチームが猫フィルターをオフにし忘れた。結構可愛い」)
(「頭おかしい」)
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