東京大学先端科学技術研究センターの牧原出教授はロイターとのインタビューで、日本維新の会をパートナーに選んだ自民党はより右寄りの「右派政党」に変貌し、公明党との連立政権時に比べて安定度が低下する可能性が高いとの見方を示した。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの客員研究員などを務め、政治家と官僚による政策決定プロセスの変化を研究し続けてきた政治学者の牧原氏は、高市早苗首相のリーダーシップがまだ見えず、新政権は難しいかじ取りを迫られる可能性があるとした。

――高市首相誕生の意味をどう考えるか。

現下の政治全体を見渡すと、自民党は徐々に解体へ向かいつつあると思う。旧安倍派の裏金問題、派閥解消に加え、消費税や社会保険料に代表される「高負担社会」への市民の不満が自民に向けられるからだ。

もちろん女性首相が誕生したことで、高市政権の最初の支持率はそんなに低くないと思う。男性中心のエリート社会で女性がリーダーとなったこと自体には意味があることだ。ただ、党にとってはデメリットも大きいと思う。

――デメリットとは。

公明が連立から離脱したことで、自民は次の衆参両院の選挙で更に議席を減らすだろう。そんな状況下で高市氏は維新との連立を選び、自民は「国民政党」から、より右の「右派政党」に変貌してしまった。その点への評価自体は様々あるだろうが、自公政権に比べて政権の安定度が下がる可能性は高いだろう。

自民党は早晩「民主党化」すると思っている。いくつかのグループが徐々に徐々に党内で距離を置いていき、最終的にはいくつかの党に分裂するということだ。民主党が民進党になって希望の党騒動を経て立憲民主党と国民民主党に分かれたように。そうなれば自民党は野党に転落することになる。

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「自維政権」は安定するのか?