ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない

では、寝たきりにならないために、「肉体的な老化」を予防、改善するために何をすればいいのでしょうか。

「いつまでも元気な体づくりで何をやっていますか?」という質問をしたときに、真っ先にあがるのがウォーキングです。スポーツ庁が発表した、令和元年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」でも、60代、70代の高齢者が「初めて、もしくは久しぶりに再開した運動」の1位は「ウォーキング」でした。

皆さんのなかでも、「1日8000歩を目標に歩くようにしている」という方は少なくないのではないでしょうか。

しかし、残念なお知らせがあります。タイトルにもあるように、ウォーキングだけをしていても、寝たきりは予防できません。

もちろん、ウォーキングにもメリットはあります。健康長寿のために、ウォーキングをすること、できるだけ電車やタクシー、車などの移動手段を使わないようにしたり、なるべく階段を使ったりすることはとても大切です。

ただ、ウォーキングで鍛えられるものと、寝たきりを予防するために鍛えなくてはならないものが違うのは事実です。

心肺機能は鍛えられるが...

ウォーキングで鍛えられるのは、主に心肺機能です。心肺機能が鍛えられると、身体活動量の増加につながり、血液の循環がよくなることで、結果として生活習慣病の予防に役立つと考えられています。生活習慣病を予防するのはもちろん大切なことですが、極端にいうと寝て起きる動作に心肺機能は、さほど関係ありません。

また、一口に筋肉といっても、種類があります。私たちが一般的にいうところの筋肉は、筋繊維という非常に細かい束が集まり、構成されています。

そして、その筋繊維は、その特性によって、速筋繊維と遅筋繊維の大きく2種類に分かれており、どちらの筋繊維が多いのかは部位や人によって異なります。速筋繊維は、収縮するスピードが速く、大きな力を発揮できる反面、持久力は低いです。

そして、鍛えることで、太くなります。もう1つの遅筋繊維は、速筋繊維に比べて、筋肉の収縮するのが遅く、力が弱い一方、持久性に優れています。

思い浮かべてください。陸上競技の100m走の選手とマラソンの選手、どちらの足が太いでしょうか。100m走の選手ですよね。

それは、前者がスピードを求め、主に速筋繊維をトレーニングで鍛えているのに比べ、後者は持久力を求め、トレーニングで主に遅筋繊維を鍛えているからにほかなりません。

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