あなたにもおそらく、週末をネットフリックスに奪われてしまった経験が一度はあるだろう。『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のシリーズを一気に観たり、2年前に放映が終わった『ブレイキング・バッド』をもう一度観たり。サスペンスドラマで寝不足になり、つい酒を飲み過ぎる。週末のちょっとしたお祭りだ。

 そう、あなたには問題がある。だが心配は無用だ。あなただけでなく、そんな生活を送っている人が大量にいることをデータが示している。

 2015年現在、動画配信の世界最大手であるネットフリックス(日本上陸は2015年9月)が、北米のインターネット帯域幅の36%以上を占有している。YouTubeやiTunesなど、あとに続く8つの要素をすべて合わせても、この数字には及ばない。調査報告を発表したのは、ネットワーク機器事業を手がけるサンドバイン社。同社はウェブ業界の大手すべてに関する帯域幅の統計を毎年発表している。

 ただし、このデータが表しているのは、固定回線によるダウンストリーム(下り)帯域幅のみだ。つまり、クラウドへのアップロードなどアップストリーム(上り)は勘定に入れていない。さらに、自宅や会社のWi-Fiに焦点を合わせており、4GやLTEなどのモバイルネットワークは対象にしていない。

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帯域幅占有率の上位10サービス

 ネットフリックスの映画配信やスポティファイの音楽配信など、ストリーミング・サービスの拡大は数多くの犠牲者を出してきた。ビデオレンタル会社はもちろんのこと、1曲ごと音楽を売るアップルのiTunesストアも打撃を受けた。

 それだけではない。ビットトレントにも大きな影響があった。

P2P型ファイル共有の終焉

 ビットトレントとは、ユーザー同士がサーバーを経由せずにファイルを共有するためのP2P(ピア・トゥ・ピア)プロトコルの一種。多くの使用は合法であるものの、映画やテレビ番組、音楽などのファイルを違法に無料交換しているユーザーも多いことで、悪名を馳せてきた。

 2009年までに、P2P型のファイル共有――その中でビットトレントが最も人気があった――はインターネット帯域幅の約半分を占めるようになり、(主に違法な)ファイル交換の巨大コミュニティーができあがっていた。

 しかし、2015年の現在、ビットトレントは地に伏す寸前にまで追い込まれている。帯域幅の占有率はわずか2.76%なのだ。

ビットトレントの帯域幅占有率の変遷