諏訪 私は、実は以前はそれほどコミュニケーションが得意だとは思わなかったんですよね。特に若い時はそうでした。ただ、前の職のときに「この仕事は人が好きじゃないとできない」というようなことを言われたことがあって、「ああ、そうか」と思いました。

前職は仕事柄、色々な人と話す機会があって、話していくと、意外と面白いんだなと気づきました。それぞれの人にそれぞれのストーリーがあって、思わぬ興味や趣味を持っていたりして「人って本当に面白いんだな」とあるとき思い始めたんですよね。それで人と話すことが何となく好きになって、今に至ります。

今、振り返ってみると、色々な人と話すことが重要だったのかなと思います。自分の場合は、それを自ら進んでやったというよりは、何となく強制的にやらざるを得なかったのですが、結果としてそれがよかったのだなというふうに思っています。

◇ ◇ ◇
米田さんはいつも前向きで、その言葉や頑張っている姿を見せることで私たちにパワーをくれます。宇宙飛行士認定の記者会見では、「友人に『おめでとう』と同時に『私自身も頑張らなきゃな』と言われて嬉しかった。自分の行動が誰かの力になっているんだと改めて感じた」と目を輝かせていました。

一方、諏訪さんは、子どもたちへのメッセージで「自分もそうだったが、何も興味を持てないような時期もあると思う。そういうときは頑張らずに、なんとなく色々とやっているうちに、夢中になれるものが見つかってくると思う」と伝えたことがありました。今回のコミュニケーションの話でも「自分は決して特別ではない。流れに乗っているうちに良い結果が得られることもある」というような、一般の人に寄り添った視点が印象的でした。

2人は11月から、初めてのミッションの決定を待ちながら、NASA(アメリカ航空宇宙局)のジョンソン宇宙センターで新たな訓練「プリアサイメント訓練」を開始します。参加ミッションが決まれば「アサインド訓練」が始まり、2️年ほど続く見込みです。次にメディアの前に現れるときは、米田さん、諏訪さんとも、さらにたくましく、魅力的な宇宙飛行士になっていることでしょう。今から楽しみです。

newsweekjp_20241111041810.jpg
正式な認定を受けた2日後、10月23日に記者会見に応じた2人 筆者撮影
【関連記事】
ニューズウィーク日本版 台湾有事の新シナリオ
2026年4月21号(4月14日発売)は「台湾有事の新シナリオ」特集。

米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由

※バックナンバーが読み放題となる 定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます