安田隆夫氏と藤野英人氏
安田隆夫氏と藤野英人氏

安田氏も「多くの人は『負けないこと』に意識を割きすぎる」と賛同。1989年末以降に株価が大きく上昇した日本の銘柄を見てみると、ゼンショー、レーザーテック、LINEヤフー、ファーストリテイリングといった企業が並び、1位から10位までのほとんどを創業経営者による企業が占める。

なかでもパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの株価は78倍にも上昇している。

「戦後の40年間は、『明日は良くなる』『未来は良くなる』と信じて皆が頑張っていた時代だった。その志を持った経営者にとって、長期的な視点と短期的な結果は『or』ではなく『and』。しかし、彼らが引退し、短期的な損失を恐れる経営者が増えたことが、大きな分岐点。日本が運を下げる大きな要因となった」と指摘する。

「人生では1点差の勝ちは10点差の勝ちの10分の1の価値しかない。だからホームランを狙う発想が育たず、GAFAのような企業が出てこなかった」(安田氏)

点差を守る野球から、ホームランを狙う野球へ──その転換こそが、日本の次の成長を決めるのかもしれない。

※個別銘柄を推奨するものではありません。

(構成:酒井理恵)

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