日本政府のパレスチナ支援は矛盾に満ちている。暴力反対と言いながら、自治政府がテロ実行者とその家族に年金を支払い続けている問題を黙認している。自治政府に蔓延する汚職や腐敗の問題も見て見ぬふりをしている。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校でテロを賛美する教科書が使用されていたり、ハマスの軍事訓練への参加呼びかけが行われたりしている問題も決して直視することはない。
30年近くという年月の経過に伴う現地情勢の変化からも、テロや武装闘争がやまない本当の理由からも目を背け、二国家解決や「平和と繁栄の回廊」構想といった美しいお題目を掲げ、支援金だけを払い続けて国際貢献だと胸を張っているのが日本政府である。一貫した立場と言えば聞こえはいいが、その実態は単なる怠慢だ。
日本は「全ての当事者に対し、暴力と煽動を停止するよう求めている」とある。ならばそれを支援の条件として相手側に厳格に課すのが、果たすべき最低限の責任であろう。
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