A:心理学者のビバリー・テイタムによれば、アメリカのような「差別社会に暮らしていれば誰も人種的な偏見からは逃れられない」そうです。都会のスモッグみたいなもので、濃い日も薄い日もあるけれど、私たちは常に汚れた空気を吸っています。だから、どこでそんな世迷い言を仕入れたかは関係ありません。わが国の前大統領はコロナを「チャイナ・ウイルス」呼ばわりしていたし、ネットにもそんな説はあふれています。
それから「適切な処罰」のことですが、罰を与えたからといって偏見が減るわけではありません。むしろ大事なのは正しい情報を伝え、考え方を変えるよう仕向けることです。コロナ禍をアジア系のせいにするのは間違いで、それはなぜなのかを教えてやってください。
昔のことですが、私自身も学校時代にアジア系であることを理由にいじめを受けました。勇気を出して相手の母親に話したこともありますが、いじめは止まらなかった。その母親が私の親や教師に相談したり、自分の息子とじっくり話し合うこともありませんでした。
でも今のあなたなら、それができます。息子さんとちゃんと話し合ってください。それが彼のためであり、世の中のためです。
──ニコール・チョン(ライター、編集者)
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<本誌2021年4月20日号掲載>
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