そして「奇妙な(weird)」問題。バンスは選挙運動中、ドーナツショップで黒人女性の店員と気まずい雰囲気で話しているところを撮影された。「普通の男」に見せようとしているが、明らかに落ち着きがなく、不誠実に見えた。ウォルズはトランプとバンスを「奇妙な」連中と呼んだ最初の人物だ。アメリカ英語では、他人の道徳や行動を公然と非難する代わりに用いる婉曲表現で、一般的な価値観や慣行から懸け離れた気味悪い人間という含意がある。
ウォルズは「家の雨どいで人を判断する。よく手入れされた雨どいを見ると、人となりがよく分かる」と語って話題になった。人当たりのいい60歳の白人男性で、中西部の「白人地域」出身(つまり白人有権者と文化的親和性が高い)。長年高校の教師を務め、フットボールのコーチでもあった。女性・黒人・インド系・西海岸出身のハリス副大統領にとって、明らかに自分の足りない部分を補えるバランサーだ。
有権者は副大統領候補を見て投票するわけではないが、彼らを選んだ大統領候補の判断は有権者に影響を与える。ウォルズの常識と穏健な進歩主義がハリスにもたらすものは、バンスの攻撃的で極端な保守主義がトランプにもたらすものより大きい。
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